10年程前に知り合った方が長野県の南の飯田市の山中にある
遠山郷というところで山肉専門店をやっています。
その名も「スズキヤ」の鈴木さん(社長)。

それ以来、一方的に鈴木社長とスズキヤとスズキヤ商品と遠山郷のファンに
なりまして、いつか行ってみたいなーと思っていて、
この冬にようやく訪ねることができました。

以前から「自分の新婚旅行は遠山郷に行くしかないですねー」なんて
言っていたので、鈴木社長に訪問の電話をしたら開口一番、
「ジャムもついに結婚か?!」と言われてしまいました(笑)。


人里離れた山奥の隠れ里のようにあるイメージだったのですが
(確かにかなりの山奥に集落があります)、
いざ車で行ってみると道も整備されていて思っていたよりはるかに近かった。

車にナビの付いてない自分はこちらの地図をプリントアウトして頼りに
していったら一発で到着!飯田インター降りてからはあっという間でした。

凄いよくできた地図だなーと思っていたら、後から分かったのですが、
スズキヤ社長夫人が以前に作ったものだとかで恐れ入りましたm(__)m

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こちらが集落に燦然とそびえるスズキヤ店舗(兼住宅)。
更にちょっと歩いたところに最近できた衛生設備完備の工場もあります。
近代的な工場の休憩室に従業員のために炬燵がおいてあって感動。


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川向う左奥がスズキヤのある遠山郷和田宿中心部。
山の中に広がる集落でさらに山に囲まれていて川と
並んでどこ向いても風情あります。
川岸には桜が植わっていて春はまた映えそうです。

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タモリじゃないけど集落にあるこういった段差に建ってる建物も胸躍るもんがありました。

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信州にしては珍しく茶畑もあってお茶も特産品。
静岡が近いんだなと実感。

ちなみに飯田インター降りて昼飯に入ったラーメン屋に
中日新聞がおいてあって、違う文化圏に来たんだなーと始めて感じた。
長野県内とはいえ南の方は名古屋文化圏ってな感じなのです。


この和田宿は秋葉街道という山中を通る街道の宿場町だったということで、
今でもこの小さい集落に何軒も旅館があってこれもなんだか独特の風情でした。

遠山郷はもとは山中から切り出した材木を出荷していて、
高度経済成長期に外材が入ってくるまでは大変な賑わいだったという。
一通りのお店や文化施設があったのでこの集落だけで
用事が足りてしまったとか。

社長の話によると昔は毎晩酔っぱらいの喧嘩が絶えない勢いだった、と。
そんな話を聞いたせいなのか遠洋漁業で栄えた港町とかに
近い雰囲気を山の中だけど感じます。
それとなんだか中上健二的な雰囲気も強く感じた。

小さい集落に様々なお店が密集していて映画館から夜遊びスポットまで
沢山あったということで、いまでも当時の匂いをいたるところで感じます。

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スズキヤ店舗近くにある食料品屋。
山中の個人商店とは思えないほど品揃えが凄くて
前のめりに置いてあって勢いある。
この辺の積極的な姿勢にも遠山郷の気概を感じた。

例によってろくな写真が撮れてないのですが、小さい集落ながら
路地をうろうろするだけで十分楽しいし発見があって、やたらと密度濃い。
掲載の写真はかなり個人的な偏りありますが、
実際は風光明媚で、言っちゃえば高原のリゾート地(笑)。


スズキヤさんのお店も想像を超える魅力を持った独特で唯一無二なお店でございました。
タイミングが合えば山肉の解体現場も見られたみたい!


山肉といえば最近は横文字でジビエなんて呼ばれてマスコミに
取り上げられることも多いのですが、こちらスズキヤさんも
テレビやら新聞やらにしょっちゅうでてきます。都内有名ホテルなどにも山肉納入。

自分としては「ようやく時代が追い付いてきたな」と無駄に威張ってるんですが(笑)。

鈴木ご夫妻始め働いてる方達にも大変お世話になっておかげさまで密度濃い充実の滞在でした。
大袈裟かもしれないけど、下手な海外旅行なんかよりも刺激的で充実でした。

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最後に鈴木社長ご夫妻とスズキヤ恒例の被り物で記念撮影。
お土産にというか自分が食べるようにウズラ・イノシシ・馬肉、
さらには博物系ということで鹿の角とイノシシの牙も購入。

長野県の観光地としてはかなりマニアックな場所だと思うのですが、
通常の観光に飽き足らない方達に特にオススメです。
温泉もあります。