ジャムこばやしblog

お店のことや旧軽井沢、あまり知られていない軽井沢、 などを中心に紹介していければと思っています。
ここ数年は木の実イベント関係の話が多くなっていますがご容赦ください・・・

カテゴリ: 軽井沢のお隣 横川特集

軽井沢の隣に群馬県の横川というところがあります。

軽井沢から車で30分位。軽井沢駅から500円でバスも
でていて軽井沢から横川にバスで行ってそこから電車に乗って
高崎・東京方面にでることもできます。

横川は駅弁の「峠の釜飯」発祥の地として有名。

古くは中山道の関所として、その後はJR最大の急勾配路線、
またはアプト式機関車の接続場所としても有名。

10年ほど前に新幹線が開通してからは軽井沢−横川間の在来線の
廃止に伴いすっかり影が薄くなる。

自分は長野県在住ですが中学・高校と群馬県安中にある学校に
電車で40分程ゆられ通っていて毎日この横川を通っていました。

横川は一般的にはあまり取り上げられることもなく、
わざわざ行く人も少ないと思いますが、
ところがどっこいなかなか侮れぬ底ヂカラ。

先日まとめて色々行ってきて写真を撮ってきたので
しばらくの間(全5回位を予定)横川大特集。

滝・関所跡・メガネ橋・子育て地蔵・変電所跡などを予定してます。

思い入れのあるところなので長くなってしまいそう。
適当に流してってください。

軽井沢の近くにありながらあまりメジャーではない
麻苧の滝
正面からの写真滝の横に祠みたいのがあって近くまでよじ登って行けます。そこからの写真。
今回初めて登ったけれど雪で足場が悪く緊張。
男2人で行くとお互い引くに引けませんねー。

写真が下手でさっぱり良さが伝わらず。

ビルの4階から落ちてくるような感じです。
寒い時期に行ったので凍ってるかなーと思って行ったのですが、
あまり凍っておらず、水量も少なくちょっと貧弱な写真。

こんな便利なものが

春は新緑で綺麗。夏は涼しい。
冬は凍った滝が迫力ありといつ行ってもいいとこです。

歩いていく道中も林の中でちょっとした山歩き気分。

滝の真下まで行けるのも面白い。

道中に安産岩ってのがあります同行者と2名、取り急ぎ二人とも全くお産とは
関係ないけれどいつか役に立つかもしれず
「おつむ ごちうい」しながらくぐってみました。
というか、くぐらないと滝に着かない。

この滝に向かう途中にもこれより小さい滝がいくつかあります。
1つは鎖が垂れ下がっていて凍っている時期ならばよじ登って行けます。
前に一度登ってみましたが、ちょっとしたロッククライミングみたいで
スリルあってオモロかったです。



横川駅からだと歩いて40分位でいけます。

軽井沢から車だとバイパスで横川に向かい
連続カーブが終わり横川の温泉(峠の湯)に行く道を右に曲がり、
旧道との交差するところが駐車場でそこから歩いて15分位で
滝の本流に辿り着けます。
道さえわかれば簡単に行けるんですが。
うー説明し辛い。

高校生の時に5人位で電車から見えるこの滝に行ってみよう、
ってことになって行ってみたんですけど、
最初の上り口を間違えてトンでもない斜面にでてしまい、
こりゃ落ちたら死ぬな、シャレにならん、
ってんで撤収したことがあります。

結局、滝まで行ったのは20歳位のときでした。


横川には自分の生涯(30年そこそこですけど)3本の指に入る
食べ物屋さんがあります。中学3年の時に学校帰りに横川で途中下車して
ぶらぶらしてたら発見。接続が悪く横川で時間つぶすことが良くありました。
覗いて値段を確認したら安かったので、
ちょうど腹も減ってたのでとりあえず食べてみたら脅威の美味しさ。
それから通って未だに飽きません。

地元に戻ってからは月に一度は必ず行きます。
死ぬ前に何が食いたいかと聞かれたら、
ここのラーメンと答えるかもしれません。
店の名前は○○食堂ですがラーメンで有名な店。
ご飯ものも脅威の美味しさ。

辺鄙な場所にあるのにご飯時はいつ行っても混んでます。
麺類は好みが別れるので責任は持てませんが・・・。

その店の前でいつも寝ている犬

横川って英語でリバーサイドですがホテルはないようです。
滝も凍って氷の世界、で、井上陽水。
うう、くだらない。

横川駅を出てすぐのところに
碓氷鉄道文化むら」という施設があります。
色んな列車が置いてあって乗ったりもできるようです。
鉄道好きや子供には楽しそうですが、自分は入ったことないです。
横川鉄道文化むら妙義山をバックに不思議な光景。

ここは新幹線開通前は原っぱになっていて、晴れた日なんかは
それは気持ちの良い場所で、一人の時に良く寝っころがって、
本読んだり、ウォークマンを聴いてた思い出の場所。

ここから歩くこと20分位で旧丸山変電所に到着します。旧丸山変電所旧丸山変電所
教会っぽい外観でカッコいい。
電車の中から見てただけで行くのは今回初めて。
新幹線開通後にリニューアルして綺麗になりました。
前は廃墟のようになっていて、おどろおどろしい迫力があり、
それはそれで魅力的だったので、その時に行ってみたら良かった。

現在、中には入れません。
横浜の赤レンガ倉庫みたいに利用したら面白そうなとこです。

丸山変電所裏側裏側は昔のままっぽい。
廃墟感漂います。

上記の鉄道文化村から以前の線路を使ったトロッコに乗っても行けます。
この変電所がどこにあるのかわからず、
「結構遠いのかなー、トロッコ乗ってみるか」なんて話していましたが、
男2人、トロッコにどんな顔して乗るんだろーかと
心配していたので、冬季休業でホッと胸を撫で下ろす。

トロッコに乗る2人連れの男、
寒空の下、思わず手を握っちゃったり、
なんてなことになったら危ないとこでした。
ふー危ない。

トロッコは峠の湯という温泉まで通じてます。
この温泉もいずれ掲載予定。景色の良い温泉です。

鉄道文化村から旧丸山変電所へ続く道丸山変電所へと続く道一直線でなんかしみじみした心地になります。

その途中で見える高速道路の高架。ここだけ未来感漂い、シュール高速高架

これも線路沿いにある現役?レトロ看板コーナー横川レトロ看板昔から変わらずあったのでなんだか安心。

峠の釜飯入れ物丸山変電所の脇にうち捨てられていた峠の釜飯の入れ物。
たまに地方でも見かけると懐かしいような気持ち。
灰皿か花壇の端っこなんかによくある。



横川駅の北側に川が流れています。
川に沿って写真のように道がありここを川沿いに上って行くと5分ほどで
子育地蔵尊に着きます。
(横川駅前に観光客用無料駐車場あり)

案内の看板にあるように一回洪水で流されたあと
また発見されたという曰くつき。


高校の頃に数人で行った時にこの地蔵尊の隣に老婆が
座っていてこの地蔵のいわれやら、いかに御利益があるかを
こんこんと話されたことがありました。
自分の身内が病気だったけどここに通って治ったとか
そんな話だったような。

地蔵尊の隣に湧き水がでていて飲水用かどうかは知りませんが、
前は飲んでました。今回は飲まず。

林の中にあり、川も流れていて涼しく夏はことのほか気持ちよい。
高校の頃は喫煙組のスモーキングエリア。

案内板に書いてある8月24日のお祭が気になる。
川沿いに露店がでたり、提燈が吊るしてあったりしたら
さぞ風情がありそう。

いつか行ってみたいけれど、ちょうど当店の繁忙期。


川沿いの道を下って行く時の風景右下の大きな建物は
横川宿の茶屋本陣で、現在も人が住んでいるようです。


奥の山は妙義山。
妙義山って山も面白い形で日本百景にも選ばれているそう。
写真撮り忘れたのでいずれまた紹介します。

上記の写真の風景もそうなんですが、
横川の景色に妙なノスタルジーというかズレというか、既視感?
うまく言えないんですがとりあえず他の場所とは違った
ある種の気持ちを自分に呼び起こします(ちょっと大げさ)。

それが自分だけなのか他の人もなのかは聞いたことないので謎です。



今回はやたらと地味。
横川の案内にも掲載されてない。

ただ、昔、高校生の頃にここの近くで印象的な出来事がありました。
今回はその話のための前フリみたいなものです。
というわけで次回。
(ワレながらひっぱるなー)

十数年前、自分が高校1年だったときの秋に、
今は軽井沢の編集社の社長をやっている友人Yと
学校帰りに乗り換えの関係で横川で途中下車。

秋だったので、山に行ったらクリとかキノコとかあるかなー、
ってんで、なんとなく子育地蔵のある山の方に歩いて行く。

子育地蔵を過ぎるとすぐ橋がありそこを渡ったところに、
道からちょっと逸れて林の中に続く道があり、(写真右側の道)

初めてでしたがその方向に2人で進んで行く。

ちょっと進んだ湿った場所に足跡が残っていたので、
「こんな山道でも人が来てるから、なんかあるかもね」
なんて話してました。

そこからちょうどケモノ道みたいのが山の斜面に延びていたので、
その道を登って行く。

ところどころ手をつく位の斜面。

自分が先に10m程登ったところで、
人の気配みたいなモノを感じて、ふと、斜面の上を見上げると
10m程先に作業着を着たような人が、
木々の間にこっちを向いて立っているのが見えました。

とっさに、入っちゃいけないところで、
怒られるのかな、と思いましたが、相手は無言。

眼が悪いので理解するのに時間がかかりましたが、
その人の顔が少し上を向いていて何かおかしい。

林の中とはいえあきらかに体が宙に浮き上がっている。

一瞬にして事態を理解し、後から登って来るYの方を振り向くと、
ちょうど自分のところに着くところで、
自分が立ち止まっているので不審に思ったらしく、
「どうしたん?」と言うので、
仏さんの方を手で指し示す。

Yがそっちを見たあとに、ゆっくりとこちらに向き直り、
「マジかよ?」
自分が小さくうなずいた後は2人で斜面を一目散に駆け下りる。

登る時は大変だったのがウソのような猛スピード。

自分の顔は蒼白だったらしい。
Yもそうでしたが。

子育地蔵も過ぎて川にそって走り降り、
上り口の食料品店に2人で駆け込みました。
後から考えると襲われるわけでもないので、
何も走って逃げるようにいくこともないんですが、
この時は気が動転。


こちらがかけこんだお店(現在は閉店?)

そこの親父さんに「この先で首吊りがっっっ!」と
息せき切って話すと、
”オヤジさん!もうちょっと興奮しろよー”と思いながらも
オヤジさんはのんびりと警察に連絡。

警察が来るまで待つこと20分。
親父さんがその間に瓶コーラをくれて、
コーラを飲みながら店頭で時間をつぶす。

「これってスタンドバイミーみたいだなー」
「警察に呼ばれてカツ丼食っちゃたりするのかな」
「あんなとこにいたの怪しまれるかな?」
「あの足跡は仏さんのだったんだ」
なんてやや興奮して話してるとパトカー到着。

「とりあえず現場まで案内してもらえる?」

また行くのやだなーと思いつつも好奇心がまさり、
警察と一緒に現場近くの足跡を見つけた辺りまで行き、
そこから斜面を見あげると仏さんが見える。

警察官「それじゃ生徒手帳みせてもらって、
ここに住所と名前と連絡先書いてくれる。
これで帰ってもらって大丈夫だから。」
と、さっぱりしたもの。

なんでこんなとこに来てたのかも聴かれず拍子抜け。
全くカツ丼どころではない。

そのまま2人帰るのも、変なはなし物足りない感じで、
警察官と鑑識の人が仏さんのところに行くのをぼんやり見てました。

「俺達も見に行くか?」
「顔とか見たら一生忘れられないだろ」
「寝つき悪いよな」
「でも気になる」
なんて話してましたが結局大人しく止めときました。

そんな話をしていると仏さんのところで、
夕暮れのなか写真撮影でストロボが光る。

パシャッ、パシャッという無機的な音。

紐でぶら下がった仏さんが手で押されて
グルッと向きを変える様子。

人間がモノのように扱われてるのがショック。

5分位は下から眺めてましたが、
終わる気配もないのでまた来た道を戻る。



軽井沢行きの電車も乗り過ごし、2時間こない。
なんだか腹が減ったので2人、
「麻苧(あさお)の滝 *横川特集 其の一*」
でも紹介したお店に飯を食いに行く。

このとき自分は異常な食欲で
ラーメンと丼モノを各大盛りでペロッと平らげる。
Yも不思議がる異様な食欲。なんだったんだろう。

その後家に帰ったのは9時位。
さすがにその晩は見つけたときと鑑識のときの情景が蘇って
寝つきが悪かった。


次の日は学校でやや自慢げに話してました。
先輩が訊きに来たりしてちょっとだけヒーロー気分。


上毛新聞って群馬のローカル新聞に
「通りすがりの高校生が首吊り発見」とベタ記事にでてて、
友人に切り抜きをもらって今もとってあります。
あんなところ誰も通りすがらないだろ!と、思いますが。

その翌日の新聞には身元がでてました。
埼玉県のパチンコ屋の店員で20代の人だったようです。
現場周辺にCD数枚と本が落ちていたそうです。
なんのCDと本だったのか気になる。


死後2日位。秋で涼しかったので腐敗してなかったのが幸い。

多少離れたところで気がついたのも良かったです、
そのまま地面を向いて進んでいたらぶつかっていたかと思うとゾッとする。

亡くなっていたとはいえ人の気配ってのはするもんで、
パッと気がついたのは不思議と言えば不思議。

オーバーかもしれませんが、ほとんど人が行くところではなく、
2人で山のほうに行ってみるか、なんてのもその時が始めてで、
後から考えるとなんだか呼ばれて導かれて行ったような気がします。

今でも似たような斜面を見上げると、
フッとこのときのことを思い出します。

何故、自殺したのかはいまだ知りません。
あの斜面を一人登って行き、縄をかけるときの心境を思うとやるせない。


その後、親戚のおじさんに話したら、
「オラ昔、山んなかでしょっちょう発見しただ」
なんて言われて全く驚かれず。



今回は全く個人的な体験談かつ長くてスイマセン。

横川といえばこの話。
自分としてはハズせないのです。

軽井沢から横川に行く国道18号沿いにあるメガネ橋
横川メガネ橋横川メガネ橋
この写真で感じるよりもはるかにデカイです。

レンガ作りの曲線が美しい。
国道18号を通りながら駐車場もあるので気軽に立ち寄れます。
軽井沢からだと車で15〜20分位。

橋の上にも登れる。
横川メガネ橋の上
横川メガネ橋トンネル山間にあるので当然両端はトンネル。
ここから横川まではトンネルを通る遊歩道が整備されています。

新緑・紅葉の時期は結構人出があるみたいで人気スポット。

今回初めて知りましたが正式には碓氷第三橋梁というそうです。

このメガネ橋旧丸山変電所富岡製糸工場などをひっくるめて
ユネスコ世界遺産に登録する動きがあるようです。


このメガネ橋でこれまた高校生の時に、
2回この上でキャンプしたことがあります。

この上で寝たら面白いだろうなーと思って、
4人位で行きました。
最初の時は学校帰りに気軽に行ったら、
横川駅からトボトボ歩いている内に日が暮れてしまって焦りました。

その頃は今のように遊歩道などが全く整備されてなくて道も
よく判らず、その夜は辿り着けないかと思っていたら、
メガネ橋に行く話を聞いていた友人が
バイクでひょっこり現れて助かりました。

バイクでメガネ橋近くのトンネルまで運んでもらったけれど、
それからが大変。トンネルの中は漆黒の闇。
懐中電灯もお粗末なのしかなく、4人でビクビクしながら進んで
行ったのが懐かしい思い出。
この碓氷峠のトンネルには工事の時に亡くなった人の
オバケがでるなんて話が昔からあってホント恐かった。

その甲斐あってメガネ橋の上から見る星空や、
朝の澄んだ気配は最高でした。

二回目にいった時は油断してたのかテントのポール運び担当の自分が
ポールを持って行くのを忘れて、木を拾ってきてポールにしたのが
懐かしい。大ブーイングでしたが・・・。

横川駅から歩いて五分ほどのところに
碓氷の関所跡があります。碓氷関所跡

日本三大関所のひとつで
中山道最大の難所といわれた碓氷峠、
箱根の関所とならび称されたらしいです。

江戸時代に「入鉄砲と出女」を取り締まるために設けられ、
徳川幕府維持のために大きな役目を果たしていたとのこと。

今では石段と門があるだけでひっそりとしたもの。
正直、なんてことのないとこですが、植わってる桜が見事に咲くので、
桜の時期は特に行く価値あり。

横川は駅前の桜も綺麗。
古い町のせいか比較的、桜が多いような気がします。

関所の横にこんなものが関所石

自分の通っていた軽井沢東部小学校では秋の遠足で軽井沢から
横川まで旧中山道を歩いて行きます。その時もここに寄りました。

この関所跡の近くに幼稚園があります横川幼稚園自分が高校生の時に
この前をトボトボ歩いていたら、
この前に駐車した車のサイドブレーキが引かれていなかったらしく、
ズルズル動き始めて慌てて先回りして停めた思い出があります。

横川診療所これも近くの建物、横川診療所。時間が止まったかのような風情。




横川駅を出て左に30秒ほど歩くと
妙義山をバックに従えわさび漬のお店「佐藤商店」があります。横川 佐藤商店
こじんまりした可愛いお店。

わさび漬の缶がカッコイイ値段も手頃で味も良くお土産にオススメです。
自分としては隠れた一品。

今回、購入するときに前から気になっていた、
峠のわさび田との関係を聞いてみると、
そこのも使っているとのことでした。


これにて横川特集はいったん終了。

実は今回行けなかった
霧積温泉・季節オープンの川魚料理屋・ダム湖の碓氷湖など
があるのでまた随時、載せていきたいと思ってます。





愛しの横川の桜横川桜横川桜
碓氷関所跡
横川関所桜

ちょうど満開で行ったのは久々。
改めて見ると横川には桜が多いような気がします。
人も少なく春らしい陽気で絶好のお花見日和でした。

最も綺麗なところの写真がバッテリー切れで撮れず。
また来年か・・・。

菜の花畑も鮮やか。

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